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健診で尿蛋白を指摘されたら?腎臓専門医が再検査・受診の目安を解説
2026.08.24
「経過観察だから、次の健診まで待てばいい」と思っていませんか?
健康診断の結果に「尿蛋白+」「尿蛋白陽性」と書かれていても、自覚症状がなければ、「次の健診まで様子を見ればいいだろう」と考えてしまう方もいるかもしれません。腎臓病は初期には自覚症状が乏しいことが多く、尿検査や血液検査の異常から見つかることがあります。
一方で、尿蛋白は一度陽性になっただけで慢性腎臓病(CKD)と決まるわけではありません。発熱や激しい運動などに伴って一時的に出ることもあります。
大切なのは、「陽性だった=腎臓病」と決めつけることでも、「症状がない=問題ない」と放置することでもなく、尿蛋白が続いているのか、腎機能やほかの尿所見に異常がないかを確認することです。
尿蛋白は、腎臓の状態を知る重要なサインです
健康な腎臓では、血液中の蛋白質の多くは体内に保たれます。しかし、腎臓に異常があると、通常より多くの蛋白が尿に漏れることがあります。
尿蛋白は腎臓病を見つける重要な手がかりですが、原因や程度はさまざまです。一時的な尿蛋白もあれば、糸球体腎炎、糖尿病や高血圧に関連した腎障害など、継続的な評価が必要な病気のサインであることもあります。CKDは、蛋白尿などの腎障害を示す所見、またはeGFR低下が3か月以上続くことで診断されます。つまり、eGFRが保たれていても、尿蛋白などの腎障害が続いていればCKDに該当する場合があります。。
尿蛋白「1+」なら、次の年の健診まで待たない
日本腎臓学会のCKD診療ガイドラインでは、健診受診者について、尿蛋白1+以上で医療機関への受診を勧めています。 また、尿蛋白が±であっても2年連続してみられる場合には、医療機関への受診勧奨としています。そのため、「経過観察と書かれているから、次の年の健診まで何もしなくてよい」と一律に考えるのはおすすめできません。特に尿蛋白1+以上を指摘された場合には、まず一度医療機関で再検査を受け、尿蛋白が一時的なものなのか、持続しているのかを確認しましょう。
一度だけ陽性なら、腎臓病とは限りません
尿蛋白は、発熱時や激しい運動後などに一時的に陽性となることがあります。また、若い方では立っている時間帯に蛋白尿がみられ、横になっている夜間には改善する「起立性蛋白尿」がみられることもあります。そのため、1回の尿定性検査だけで病名を決めることはできません。
一方で、「一時的だろう」と自己判断してしまうと、持続性の尿蛋白を見逃す可能性があります。必要に応じて尿検査を再度行い、尿蛋白の量をより詳しく調べたり、血液検査でクレアチニン・eGFRを確認したりして判断します。日本腎臓学会も、尿定性検査だけでなく定量的な評価が重要であることを示しています。
「毎年同じだから大丈夫」とは限りません
毎年の健診で「尿蛋白+」と言われているものの、特に症状がないためそのままにしている方もいるかもしれません。しかし、尿蛋白が繰り返し陽性になっていること自体が、腎臓の状態を確認する理由になります。
CKDでは、eGFRだけでなく蛋白尿・アルブミン尿の程度も将来の腎機能低下リスクを考えるうえで重要です。そのため、「去年と同じだから変化なし」と考えるのではなく、尿蛋白が持続しているか、量が増えていないか、eGFRが下がっていないかを一緒に確認する必要があります。過去の健診結果を保管しておくことは、とても役立ちます。eGFRが60、58、55と変化しているのか、毎年ほぼ同じなのか。尿蛋白が±から1+、2+へ変化していないか。複数年の結果を並べることで、一度の検査だけでは分からない傾向が見えてきます
尿蛋白以外に確認したいポイント
尿蛋白を指摘されたときには、その項目だけを見るのではなく、血尿、eGFR、血圧、糖尿病の有無なども一緒に確認することが大切です
特に、尿蛋白に血尿も伴っている場合、尿蛋白の程度が以前より強くなっている場合、eGFRが低下してきている場合には、より詳しい評価が必要になることがあります。日本腎臓学会のCKD患者の専門医紹介基準でも、蛋白尿、血尿、腎機能低下などを組み合わせて判断します。高血圧や糖尿病はCKDと深く関係します。腎障害があると高血圧になりやすく、高血圧そのものが腎臓へ負担をかける悪循環になることもあります。
「血圧の薬は飲んでいるけれど、腎臓について詳しく調べたことがない」という方も、尿蛋白を指摘されたことをきっかけに一度確認しておくとよいでしょう。
左京区で尿蛋白を指摘された方へ
八田内科医院では、内科・腎臓高血圧内科として、尿蛋白や腎機能低下を指摘された方の診療を行っています。院長の八田告と副院長の門浩志は、ともに日本腎臓学会専門医・指導医です。
また、専門看護師や管理栄養士などが連携する腎臓サポートチーム「チームエンジン」を設け、CKDや糖尿病性腎臓病の患者さんを継続的に支える体制を整えています。当院ではeGFRの推移をグラフで見える化するLTEPを導入し、「今回の数値」だけでなく「これまで腎機能がどう変化してきたか」を確認しながら診療を行っています。
健診結果に尿蛋白と書かれていても、「これくらいで受診してよいのだろうか」と迷う必要はありません。当院では、腎臓病の初診時に、可能であれば過去の検尿・腎機能データ、お薬手帳を持参するよう案内しています。当日も尿検査を行います。
「尿蛋白が初めて陽性になった」 、「毎年、尿蛋白を指摘されている」、 「eGFRも下がってきている気がする」、 「経過観察と言われたが、本当に次の健診まで待ってよいのか知りたい」など、こうした段階でご相談ください。
まとめ
尿蛋白は、腎臓病を見つける大切な手がかりです。
一度陽性になっただけでは慢性腎臓病と決まりませんが、だからといって次の年の健診まで何もしなくてよいとは限りません。日本腎臓学会では、健診で尿蛋白1+以上の場合には医療機関への受診を勧めています。±でも2年続く場合は受診勧奨の対象です。
まずは再検査で尿蛋白が続いているかを確認し、eGFR、血尿、血圧、糖尿病なども含めて現在の腎臓の状態を整理することが大切です。
左京区で尿蛋白や腎臓病について気になる方は、八田内科医院へお気軽にご相談ください。
TEL:075-701-4805 WEB予約はこちらから:八田内科医院 |京都市 Web予約受付













