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お知らせ

「いつか透析に」という不安に左京の腎臓専門医が答えます

2026.07.17

健診結果に「腎機能低下」「尿タンパク陽性」といった⽂字を⾒つけて、そのままにしている⽅はいらっしゃらないでしょうか。あるいは、ご家族や⾝近な⽅が透析治療を受けていて、⾃分もいつか同じ道をたどるのではと、漠然とした不安を感じている⽅もいらっしゃるかもしれません。

腎臓病は⾃覚症状が出にくく、数値を指摘されても「今は元気だから」と受診を先送りにしてしまいがちな病気です。実際、腎臓は多少機能が落ちても他の部分がそれを補ってしまうため、痛みやだるさといった分かりやすいサインが出にくい臓器でもあります。この記事では、左京区で腎臓病診療にあたる専⾨医の⽴場から、透析に⾄るまでの経過や、不安とどう向き合えばよいかについてお伝えします。

なお、⼀度の健診結果だけで慢性腎臓病と決まるわけではありません。腎臓の異常が続いているか、過去の検査結果と⽐べて変化しているかを確認することが⼤切です。

この記事でお伝えしたいこと

  • ・腎機能の低下する速さには個⼈差が⼤きく、数値を指摘されてすぐに透析が必要になるわけではありません
  • ・早い段階で⽣活習慣を⾒直し、定期的に腎機能を確認することで、進⾏を穏やかにできる場合があります
  • ・不安を⼀⼈で抱え込まず、腎臓を専⾨とする医師に相談することが、安⼼につながります

なぜ「そのうち透析になるかもしれない」と不安になるのか

健診結果に並ぶeGFR(推算⽷球体濾過量)や尿タンパクといった数値は、専⾨的な説明を受けなければ、良いのか悪いのか判断がつきにくいものです。数値だけを⾒て基準値から外れていると分かると、それだけで不安が⼤きくなってしまう⽅も少なくありません。

加えて、透析治療についてはテレビや周囲の話から断⽚的な情報を⽿にする機会はあっても、正確な内容を知る機会は多くありません。ご家族に透析を受けている⽅がいる場合は、その⼤変さを間近で⾒てきた分、なおさら⾃分の将来と重ね合わせて不安を感じやすくなります。また、腎臓病は糖尿病や⾼⾎圧といった、すでに治療中の持病から派⽣することも多く、「今の治療だけで⼤丈夫なのだろうか」という漠然とした不安につながっているケースもよく⾒られます。

透析に⾄るまでの経過は、⼈によって⼤きく異なります

腎機能の低下する速さには個⼈差がある

腎臓病と⼀⾔でいっても、その原因や進み⽅は⼀⼈ひとり異なります。糖尿病や⾼⾎圧、腎炎、加齢、遺伝的な要因など、背景によって腎機能の低下速度は異なります。⾎圧や⾎糖の管理、尿タンパクの評価、薬の調整、⾷事 ‧ ⽣活習慣の⾒直しを組み合わせることで、進⾏を抑えることを⽬指します。 健診で数値を指摘された時点は、これからどう過ごすかによってその後が変わる分かれ道に⽴っている状態であり、その時点ですでに透析が避けられないと決まっているわけではありません。腎機能の状態は、eGFRの数値をもとにいくつかの段階に分けて考えられています。同じ「腎機能低下」という指摘であっても、どの段階にあるかによって、必要な対応の緊急度や内容は⼤きく異なります。ご⾃⾝がどの段階にあるのかを把握することが、不安を具体的な⾏動に変えるための第⼀歩になります

早期の対応で進⾏を穏やかにできる場合がある

⾎圧や⾎糖のコントロール、⾷事内容の⾒直し、禁煙などに早い段階から取り組むことで、腎機能の低下を穏やかにできることが、これまでの診療のなかでも数多く⾒られます。反対に、指摘を受けたまま何年も⽣活を変えずに過ごしてしまうと、気づいたときには選べる対応の幅が狭くなってしまうこともあります。だからこそ、数値を指摘された今が、取り組みを始める良いタイミングだといえます。

透析治療について、あらかじめ知っておきたいこと

不安の背景には、透析治療そのものについて正確に知らないことも影響しています。透析には⼤きく分けて、医療機関に通って⾏う⾎液透析と、⾃宅で⾏う腹膜透析の2種類があります。⾎液透析は週3回、1回あたり4時間程度が⼀般的な⽬安で、腹膜透析は通院頻度を抑えながら⾃宅で⾏える⽅法です。どちらが適しているかは、⽣活スタイルや腎臓の状態によって異なり、実際に治療が必要になった際に、担当医と相談しながら選んでいくことになります。また、腎機能が⼤きく 低下した場合には、⾎液透析、腹膜透析、腎移植などの腎代替療法について考える時期が来るこ とがあります。年齢や持病、本⼈の価値観によっては、症状を和らげることを重視する保存的腎 臓療法について話し合う場合もあります。⼤切なのは、急に選択を迫られるのではなく、早い段 階から情報を知り、ご本⼈の⽣活に合った⽅法を⼀緒に考えていくことです。

透析を続けながら仕事や趣味を続けている⽅は数多くいらっしゃいます。今の段階でできることは、透析そのものを恐れることよりも、透析が必要になるタイミングをできるだけ先に延ばすために、今の⽣活を⾒直すことです。

不安を安⼼に変えるためにできる3つのこと

数値を正しく理解する

まずは、ご⾃⾝の腎機能がどの程度の状態にあるのかを、正しく理解することから始めま しょう。eGFRや尿タンパクの数値は、単発の結果だけでなく、経過を追って変化を⾒ることが重要です。前回の健診結果と⽐べてどう変化しているか、変化のスピードはどうかを確認することで、今の⽣活を続けてよいのか、⾒直しが必要なのかが⾒えてきます。数値の意味が分からないまま不安を抱えるより、医師に説明を受けて現在の状態を把握するほうが、次に何をすべきかが明確になります。

⽣活習慣を⾒直す

塩分を控えめにする、適正体重を保つ、禁煙する、といった⽣活習慣の⾒直しは、腎臓と⾎圧の両⽅を守るうえで基本となる取り組みです。塩分については、1⽇6グラム未満を⽬安にすることが広く勧められていますが、急に⼤きく変えようとすると⻑続きしません。まずは今の⾷⽣活のなかで、調味料を控えめにする、加⼯⾷品を減らすなど、続けられるところから始めていただくことをおすすめしています。

定期的に専⾨医のチェックを受ける

腎臓病は⾃覚症状が乏しいため、数値の変化に気づくには定期的な検査が⽋かせません。検査の間隔は、eGFR、尿タンパク、⾎圧、糖尿病の有無、過去の数値の変化によって異なります。年1回の健診でよい段階もあれば、数か⽉ごとの確認が望ましい段階もあります。⾃

⼰判断で間隔を決めず、医師と相談しながら継続的に確認していきましょう。 数値が安定している時期であっても、チェックを続けること⾃体に意味があります。

それでも不安なとき、専⾨医に相談する意味

⼀⼈で抱え込まないことの⼤切さ

数値を指摘されたときの不安は、インターネットで調べるほど強くなってしまうことがあります。検索結果には重症化したケースの情報も多く含まれており、ご⾃⾝の状態と単純に⽐

較できるものではありません。今の⾃分の状態がどの段階にあり、何に気をつければよいのかは、実際に検査結果を⾒た医師に確認するのが⼀番確実です。

⼋⽥内科医院の腎臓病診療体制

⼋⽥内科医院では、腎臓病診療を専⾨とする医師に加え、腎臓病療養指導⼠の資格を持つ看護師、管理栄養⼠などが連携し、腎機能の経過確認や⽣活習慣の⾒直しを継続的にサポートしています。また、これまでのeGFRの変化をグラフで⾒える化する仕組みも活⽤し、患者さんご⾃⾝が腎臓の状態を理解しやすい診療を⼼がけています。まだ透析ではないけれど、このままで⼤丈夫か不安、という段階でのご相談も歓迎しています。

よくある質問

Q. 透析になったら、仕事は続けられますか?

透析治療を受けながら仕事を続けている⽅は多くいらっしゃいます。透析の⽅法や頻度によって⽣活への影響は異なりますので、不安がある場合は早めにご相談ください。

Q. 家族に腎臓病の⼈がいると、⾃分もなりやすいのでしょうか?

腎臓病の中には遺伝的な要因が関わるものもありますが、多くは糖尿病や⾼⾎圧といった⽣活習慣病が背景にあります。家族に腎臓病の⽅がいる場合は、それも踏まえて早めに数値をチェックしておくと安⼼です。

Q. 何歳くらいから気をつければよいですか?

年齢だけでなく、健診で数値の指摘を受けた時点が、確認を始めるタイミングです。30代 ‧ 40代であっても、指摘があった場合は早めのご相談をおすすめしています。

Q. ⼀度指摘された数値は、元に戻ることはありますか?

原因や段階によって異なりますが、⽣活習慣の⾒直しや治療によって数値が改善する例もあります。まずは現在の状態を正確に把握し、どのような対応が可能かを⼀緒に確認していきましょう。

ご予約 ‧ お問い合わせ

⼋⽥内科医院では、腎臓専⾨医と腎臓病チームが連携し、腎機能の経過確認、⽣活習慣の⾒直し、必要に応じた栄養相談まで継続的にサポートしています。ご予約はWebまたはお電話にて承っております。